2007上半期ベストアルバム

遅くなりましたが上半期ベスト。対象はオリジナル盤が今年の1〜6月に発売された作品。ただし日本独自編成作品など例外はあり。ベスト、コンピは対象外。
一応★5段階評定。同じ評定でも上にある程高評価な作品です。


★★★★★


Set Sail the Prairie

Set Sail the Prairie

前作に引き続き緩急が絶妙な楽曲群。ラスト11分の大作"Forest"を含め飽きの来ない作品。もっと注目されて然るべきバンドだと思う。ジャケットはアレだけど。




This Is Your Way Out
アーティスト:EMAROSA
所謂スクリーモの完成形と言っても過言では無いかも。大袈裟なほどドラマチックでアグレシッブ。EPだからこそ冗長にならずに済んだという点も大きい。出るかはわからないがフル作に期待大。


Myth Takes [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC167)

Myth Takes [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC167)

ダンサンブルなのに聴かせる。驚くべきは音の引き出しの多さ。ビートもメロディも体を揺り動かすには最高の形容が整ってます。


PLAY(DVD付)

PLAY(DVD付)

作を追う度に彼女自身のアプローチも良くなっていると共に、今作はトラックの出来が段違い。日本でアイドル的な扱いだった女性歌手がここまで盛り返した例は希有かと。


Beautiful Tragedy

Beautiful Tragedy

女性VOのメタルコア/NSHCもさほど珍しいものでは無くなってきてはいるけど、その中でも出色の出来。程よくメロディアスで、ブレイクダウンもツボを押さえていて大満足。同じCentury MediaのDark Tranquillityよりもこっち。 "Ashes"は必聴。


All the Houses Look the Same

All the Houses Look the Same

飽和状態にあるエモ界だけど、久々に良作。暗闇に絶えず希望を差し込んでいくような繊細なピアノとボーカルが心地良い。Copelandの2ndが好きな人に。




This Silence Is Deafening
アーティスト:A Silent Fiction
スクリーモスタイルにサンプラーを取り入れるという開き直りっぷりに敬服。オーストラリアのバンドということで納得。個人的にはEMAROSAクラスの衝撃。


Broadcasting

Broadcasting

ボーカル代わっても熱さは変わらず。楽曲は過去最高に練り込まれていてシンプルなオールドスクールサウンドからの脱却もチラリと垣間見れます。


★★★★


Life in Your Way / Waking Giants
典型的なNSHCサウンド。全てにおいて前作を上回ってます。


The Blackout / THE BLACKOUT!THE BLACKOUT!THE BLACKOUT!
流行ってるからやってるって感じの音、嫌いじゃないです。


Pig Destroyer / Phantom Limb
随分とスケール感溢れる作品に。根幹は相変わらずの轟音スラッシュですが。


PAGES / staring. live. high.
陰鬱なメロディに凍てつくようなスクリームがたまらない。初期Dead Poeticを強固にした感じ。


Fall Out Boy / Infinity on High
前作が大ヒットとなった後の割りにはあまり肩肘の張っていないポップな作品で、個人的にはこっちの方がオススメ。


YUI / CAN'T BUY MY LOVE (初回限定盤)(DVD付)
フックの強いシングル群とあっさり聴けるオリジナル群が良いバランス。


Deadlock / Wolves
完成度の高い楽器隊に男性デスボイスと女性クリーンパートはインパクト大。ただ女性ボーカルはやや平坦。


I Hate Sally / Don't Worry Lady (Dig)
最近のConvergeから暴力性を薄めたハードコア。ドラムの手数が多くて好き。


dance gavin dance / Downtown Battle Mountain
名前と違いダンサンブルではないです。スクリームもあってブレイクダウン気味のパートもあるけど不思議と重たい感じはしない。スクリーム有りのCirca Survive?


With Blood on My Hands
sounds like violence / With Blood on My Hands
ジャケ○。モダン要素の強いガレージサウンド


Nature Living / Sign of bright
日本のスクリーモバンドでは一番でしょう。作を追うごとに完成度が高まってます。


The Dear Hunter / Act II: Meaning of & All Things Regarding Ms Leadi
ストーリーアルバムとしてじっくり聴きたい作品。サウンドプロダクションは弱いんですが。


Relient K / Five Score & Seven Years Ago
前作より地味ながらも高水準。


Pelican / City of Echoes
カオティックというカテゴリには入れづらい程ストレートなサウンドだけど芯の太さは相変わらず。インスト作品ではダントツです。


Hills Have Eyes / All Doves Have Been Killed
ポルトガルのエモメタルバンド。M-1,2の疾走感は最高。


坂本真綾 / 30minutes night flight
楽曲にアクが無く、ボーカルの良さが生きる作品。尺も丁度良い。


Maroon 5 / It Won't Be Soon Before Long
フックの強い楽曲は少ないものの、弾むようなボーカルとキラキラサウンドの融合はハイセンス。


Circa Survive / On Letting Go (Ocrd)
テクニカルで隙が無い。もう一押しあれば間違いなくベスト作なんだけどその一押しがとても遠い気が・・・。


Within Temptation / Heart of Everything
益々ドラマチックに。Evanescenceを彷彿せざるを得ない"What Have You Done"も良曲なので困る。


ketchup mania / U・R・G・E
コケティッシュなボーカルと割にヘヴィなサウンドが特徴的。曲の振れ幅も広め。


★★★


Melt-Banana / Bambi's Dilemma
随分シンプルな音に。悪くないけどもっとひねくれて欲しい。
ASH / Twilight of Innocents
英国では滑ってるみたいですが、良質なメロディポップは相変わらず。
poison the well / Versions
迷走してる感があった前作に比れば遥かに良盤。でも初期の彼らが好きな人には・・・
Machine Head / Blackening
演奏力は流石。長尺な曲も退屈を感じさせない。
BENNIE K / THE WORLD
気軽に聴ける作品。
hot cross / Risk Revival (Dig)
解散か・・・
damiera / M (Us) Ic
解散か・・・
9mm Parabellum Bullet / The World e.p.
録り下ろしの2曲はまあ普通。過去2作持っている人には不要か。入門用。
SHE WATCHED THE SKY
A Skylit Drive / SHE WATCHED THE SKY
質は良いんだけどハイトーンボイスのスクリーモは飽和気味。
Ion Dissonance / Minus the Herd
ハードコアシーンの流行をうまいこと中和させたサウンド
Avril Lavigne / THE BEST DAMN THING
パクリ疑惑はともかくとして、楽曲はシンプルで純粋に盛り上がる。
Miss Conduct / Sinner Vs Sinned
テンション高めでドライヴィンな演奏に乗る女性ボーカル。フル作で方向性が決まりそう。
The Used / Lies for the Liars
悪くないけどボーカルの声質以外の特長が無くなってる気が。
Paramore / Riot
アヴリルとの差はバックの大きさだけだと思う。それが圧倒的な差ではあるけど。前半はかなり○。
From Autumn To Ashes / Holding a Wolf By the Ears
セルアウト気味な作りは旧来のファンはどう思ってるんだろう。
anberlin / Cities (W/Dvd) (Spec)
ダイナミクスが増して飽きない作品に。
65daysofstatic / Destruction of Small Ideas
曲はともかくサウンドプロダクションが悪すぎ。
Car Bomb / Centralia
転調多様のハードコア。良いけど疲れる。
the birds are spies they report to the trees「st」
デモなんで音質悪し。絶望感溢れるサウンドは今後に期待。
彩音 / ARCHIVE LOVERS
打ち込み主体の割には単調にならず聴き易い。
Pierce the Veil / Flair for the Dramatic
疾走感はやや後退。1曲1曲の印象が薄いなあ。
Worthless Without「THE:BIRTH THE:DEATH」
Scapegoatをもっとヘヴィにした感じ。
マキシマムザホルモン / ぶっ生き返す
ポップになりすぎてるきらいがある。後半は引き出し豊富で面白いけど。
Sullivan / Cover Your Eyes
ひねくれたエモ。楽曲が弱いが期待。
sonic syndicate / Only Inhuman
メロディセンスに光るものが。
Dark Tranquillity / Fiction
こんなに汎用なバンドだっけ?
Tommy Heavenly6 / Heavy Starry Heavenly(初回生産限定盤)(DVD付)
フォロワーとして開き直ってる感じ。まあ声は好きなんで。
Devil Sold His Soul / Fragile Hope
ザラついたギターが特徴的。


★★


Manipulator (Bonus CD) (Dlx)
The Fall of Troy /「Manipulator」
個人的に今期最大のがっかり作品。芸術性に走る余り本来の魅力であるテクニカルかつメロディックで疾走感のある楽曲が殆ど無くなってしまった。ボーカルはうまくなったけどクドくもなった。
Linkin Park /「Minutes To Midnight」
完全に没個性。大衆ロックとしてもこれでいいのか?演奏力が秀でている訳でもないので楽曲が弱いと致命的か。
The Chariot /「The Fiancee」
Norma Jeanなんかと比べちゃうとちょっとね。
I, Sleepwalker /「Snake River」
The Number Twelve Looks Like You /「Mongrel
奇天烈な感じが薄れてしまった。
Olivia /「The Cloudy Dreamer」
これもサウンドプロダクションの悪さをなんとかして欲しい。
You.May.Die.In.The.Desert /「Bears in the Yukon
空気は良いけど地味。
Shadows Fall /「Threads of Life」
雨後の筍のごとく湧いている同系統のバンドと一線を画すような内容は見られない。
Steriogram /「This Is Not The Target Market」
変にタフになってしまい魅力減。
木村カエラ /「Scratch」
シングル曲は良いけど・・・
The End /「Elementary」
Battles /「Mirrored」
個人的にはアンビエントすぎて好きになれませんでした。
Calico System /「Outside Are The Vultures」
前作に比べ明らかに迫力不足。
I HATE KATE /「Embrace The Curse」
ジャスティンにゼブラヘッド時代の魅力は無し。
Beat Crusaders /「EPopMAKING 〜Popとの遭遇〜」
冗長でダレる。
Funeral For A Friend /「Tales Don't Tell Themselves」
もはや別バンド。メタリックの欠片もありません。楽曲自体は悪くないけど彼らがやる意味は?
THE BACK HORN /「st」
hopesfall /「magnetic north」
迷走してるなあ・・・
Hell is For Heroes /「st」
ミドリ /「セカンド」
ヘヴィな演奏は好みだけどボーカルがちょっと・・・
chasing victory /「fiends」
Architects /「Ruin」



Strung Out /「Blackhawks Over Los Angeles」
G ZERO /「Feel It」
Arctic Monkeys /「Favourite Worst Nightmare」
1曲目のイントロはワクワクするけどね。
Boys Night Out /「st」
Enter Shikari /「Take To The Skies」
"Sorry, You're Not A Winner"だけで充分。


Madina Lake /「From Them, Through Us, To You」
Jesaiah /「Burning Bridges Building Bunkers」
Myfashionlove /「The Secret Plan Of Self-Destruction」
以上3つは特別惹かれるものは無し。流行をなぞってる音なので好きな人には。


.sPout. /「We're Goin' Straight To Hell」
椎名へきる /「Rockin' for Love」
Authority Zero /「1234」
40 below summer /「rain」
以上4つはどうしても時代遅れな感が否めず。


総評/
全体的に小粒な印象。EMAROSA、In This Moment、PAGESなど新鋭の収穫もあったけどそれ以上にFuneral For A FriendLinkin Park、The Fall of Troy、Arctic Monkeys等期待外れが多かった。


下半期も多分やります。